脳内カスタマイズ

一般的なゲームユーザーからしてみれば、キャラクターは動いてくれたほうがリアルだし、自由度が高ければ高いほど操作性も広がる。なのに、なぜ美少女ゲームのプレイヤーたちはそれを拒むのだろう?

・・・(中略)・・・

美少女ゲームのプレイヤーは、『リアルな感覚に近づく世界』よりも『より妄想できる世界』を求めているんです。それなのに全てをメーカー側が作ってしまうと、プレイヤー側の妄想の余地がなくなってしまう。これが美少女ゲームのプレイヤーが技術の進化を嫌がる理由なのではないでしょうか」

http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2500554/detail?rd

この話はエロゲー,ギャルゲーに限らないような気がします.以前,知り合いとしゃべった会話でも似たような話が出たことがありました.

例えば,(FC版の頃のDQなど)グラフィック的にはフィールドの数マスにピョコっと山ができただけであったとしても,頭の中では突然,地響きとともに巨大な山が出現したイメージがあった訳ですよ.

グラフィックの性能によらず,最終的に個人の頭の中でイメージされるものは同じ程度のものなのではないのか,と思います.では,グラフィックのギャップはどうするのかと言うと,そこは妄想が埋めることになります.グラフィックが貧弱である場合には,“脳内カスタマイズ”が強く作用し,逆にグラフィックが非常にリアルである場合には脳内カスタマイズが作用する領域はほとんどなくなることになります.

さらに,個人の感じ方は予想以上に多種多様です.そのため,グラフィックが非常にリアルである場合には,“私がイメージしていたものと違う”という人も多く発生することになります.逆に,グラフィックがしょぼく妄想が補完する場合には,各々が自らのイメージに近づくように妄想するために,そういた自らの持つイメージとのギャップは薄くなります(まさに,カスタマイズ).

“一般的なゲームユーザー”は,特に現在のゲーム(のグラフィック)がリアルではない場合,リアルなものを求める傾向があります.ですが,リアルにすればするほど脳内カスタマイズ可能な領域はどんどん狭くなっていきます.ゲームを作成する際には,ある程度の妄想する余地を残すことも必要なことなのかな,と思います.

# 関係ないですが,元記事のパワーポイントの画像になかなか衝撃を受けましたw