短縮 URL サービスは役目を終えた

正確には「Twitter においては、t.co 以外の短縮 URL サービスはその役目を終えた」ですが。

先日、短縮 URL サービスの「bitly」がリニューアル、ソーシャルなブックマーク機能を提供 と言うニュースが(悪い方向で?)話題となっていましたが、短縮 URL サービスが本来の機能(URL を短縮する事)以外の方面に力を入れているのは、短縮 URL サービスと言うものが役目を終えていると言う事への裏返しだろうと思います。

短縮 URL 系のサービスにおいて Twitter は他とは比べ物にならないくらい大きな影響力を持っています.当初 Twitter では(長い?)URL を貼り付けて呟くと TinyURL で短縮されて表示されていました.そのため,短縮 URL 系サービスにおける TinyURL のシェアは圧倒的でした.しかし,TwitterTinyURL から bit.ly へと移行した後は,急速にシェアを落としていきます.

もう一つ付け加えるべきは、このデータがある24時間のスナップショットにすぎず、Twitterしか見ていないことだ(ただしTwitterは、世に出回っている短縮リンクの圧倒的シェアを持っている)。

bit.lyの市場シェアに何が起きた?
短縮 URL の今後 - Life like a clown

「URL を短縮する」と言う事に対する需要は、そのほとんどが 1 度の投稿に(かなり厳しい)文字列数制限のある Twitter の流行のために生まれました。その Twitter が投稿に含まれる全ての URL を自前 (t.co) で自動的に短縮するようになった現在では、サードパーティの短縮 URL サービスの存在価値は著しく減少しました。

URL を展開して表示してくれる t.co の優位性

短縮 URL の問題点として、「どのサイトの URL なのかが分からない(分かりづらい)」と言うものがあります。先日、虚構新聞での騒動をきっかけに「どのサイトの記事なのか分からないから、記事名とサイト名を併記して欲しい」と言う主張がなされていましたが、この問題の半分くらいは短縮 URL の性質に起因します。

これに対して、t.co で短縮された URL は、Twitter 公式のタイムライン上では短縮前の URL(の一部)を表示してくれるため、「リンク先がどこの Web サイトか分からない」と言う問題がかなり軽減されます。Web サイト名などはコメントの文字数などによって省略される事もありますが、リンク URL の場合は(よほど長いドメイン名でなければ)ドメイン名部分は表示されますので、こちらの方が「クリックせずにどの Web サイトの記事なのかを知りたい」と言う要望により確実に応えられる事になります。

文字列数を減らす目的で短縮 URL を使用する事をやめよう

初期の頃は t.co での短縮が Web 経由での投稿時の文字列数カウントで反映されないと言う時期もあったように思いますが、現在では、投稿の時点で http:// から始まる URL は最大で 20 文字 としてカウントされます。

また、API 経由での投稿も試してみましたが、こちらの方も URL は短縮後の文字列数としてカウントされているようです。これらの点から見ても、「文字列数を減らす目的」で、自力で URL を短縮する(t.co 以外の短縮 URL サービスを使う)意味はもはやないと言って良いと思います。

そう言う訳で、各種 Twitter クライアントや Web サービスは、そろそろ URL の短縮処理を行っている部分を取り払う時期に来ているのではないか、と感じます。自分が使用しているサービスで言うと、はてなブックマークTwitter 連携も htn.to で短縮されてしまうので、統計を取るのに利用している等の理由がないのであれば、取っ払って欲しいなぁと思いました。