X二病

ここまで豹変するものか、と思った事 と言う記事で、就職活動日記で内定前後で日記の内容が全然異って驚いたと言うような事が述べられていました。この類の話を聞く度に 内定が出た途端自分は社会のすべてを理解しているというような喋り方をし始める友人 と言う言葉を思い出します。

上記のような内定後の就活生の態度と比較的近い現象に、「X二病」と呼ばれているものがあります。オリジナルである 中二病 はまた少し構造が異なるのですが、それ以外、例えば「社二病」と呼ばれるもの等は上記と非常に近い症状を示します。

やり玉にあがっているのは、社会や職場の問題に直面しているのにもかかわらず、その解決に向かわず、他人に適応を強く求めたり、さらに状況を悪化させる言動をする人で、具体的には次のようなものだ。

  • 世の中の構造的な問題を指摘する人を、「気持ちはわかるけど、社会ってそういうものだから」と批判する
  • 就職活動の不毛さを口にする学生に、「まあお前らはまだ学生気分なんだろうけど、それじゃ社会に出て通用しないよ」と反論する
  • 徹夜で仕事をしたり、睡眠不足であったりすることを自慢する
  • 「仕事が忙しくて」といえば何でも許されると勘違いする
  • 忙しい自分に酔いしれて「いや〜。社会人になってからカロリーメイトのありがたみが分かったわ〜」と言う
  • 強い栄養ドリンクを飲んで「だんだんキツいのじゃないと効かなくなっちゃってさー」と聞こえよがしに言う

まともな食事もできずに体力を消耗させる労働環境は、誇るべきものではなく、改善すべきであるということだろう。

「社会ってそういうものだから」 過剰適応を求める「社二病」の人たち : J-CAST会社ウォッチ

これらの現象は、「当人にとって初めて直面する困難と、それを克服(適応)できた事への優越感」によるものと見る事ができます。実際問題としての難易度は別として、当人にとっては乗り越え難いほどの困難に直面し、そして、どうにかこうにか(当人にとっての)困難を乗り越えて比較的平穏な日常へと戻った際の達成感や優越感に駆られてつい大きな事を言ってしまう…

「X二病」と言うテンプレートとの相性が良いのは、最初の一年目は新たな環境に適応するために必死で毎日を送り、何とか新しい環境にも慣れて来るのが大体二年目だからなのだろうと思います。あるいは、二年目になると、まだ環境に溶け込めていない「新たな一年生」が入ってくるため、それらの人達の言動が当人の優越感等を刺激するのかもしれません。

この類の優越感は良い方に働くと能力以上の成果を出す事もあるので一概に悪いとは言えません。しかし、悪い方、例えば他人を卑下するような態度が強く出るようになると、当人にとっても周りの人たちにとっても害悪にしかならなくなります。内定が出た途端自分は社会のすべてを理解しているというような喋り方をし始める友人 で、「社会では通用しない」をことあるごとに持ち出してくる父親を指して,父親が言う「社会」とは父親自身だった と言う話が紹介されていましたが、克服した困難はあくまでも当人にとってのものであって、簡単に一般化できるようなものでもないと言う事は意識しておく必要があるかなと思います。

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