面白いレビューの書き方

ふと,思ったこと.

っていうか
アンチが書くネタも
ヲタが書く過剰マンセーレビューも
激しくつまんない

http://cocoa.2ch.net/musicj/kako/1031/10314/1031413980.html

これと似た印象は,私も確かに良く抱きます.音楽に関して言えば,ファンの書くレビューは,基本的にかなりそのアーティストを擁護するようなレビューになるので,時に何とも言えない気持ちになったりします.一方で,“単純にそのアーティストが嫌いなんだな”という事が読み取れるような批評も,そのアーティストが嫌いでない場合にはあまり良い気分はしません.しかし,もともと批評というものはその人の主観というものが大きく作用してきますので,冷静な(第三者からは冷静に見えるような)批評を書くことは難しいように思います.

そこで,本題についてですが,まず,Visualの限界で紹介したエントリをもう一度引用してみます.

感情とは、現実と期待のギャップにある。自分の期待以下だとがっかりしたり悲しんだり、つまらなく感じる。逆に期待以上だと、幸せを感じたり、面白いと感じたりする。

・・・(中略)・・・

友達でも誰でも、「絶対面白いから!」と言って薦めている作品ほど、つまらない場合が多い。そんなに面白いのか、じゃあ見てみよう、と思って作品と接すると、「期待している状態」の水準が上がってしまい、面白いと感じるための「ギャップ」がなくなってしまう。そして、期待を持ちすぎると、あまりにも作品がつまらないと感じられてしまう。

面白い・面白くない、という判断が、作品そのものの出来や個人の好みではなく、個人が抱く期待にあるところがポイントである。

http://simple-u.jp/pd200403.html#2004-03-07

人がある作品を面白いと思うかどうかには,もちろんその作品自体の出来も重要な要素ですが,その人が抱いていた期待とのギャップに大きく作用されるという面白い指摘がなされています.期待度が大きければ,作品がそれなりに良い出来であったとしてもがっかりしたという気持ちが大きくなります.逆に,その作品に対する期待度が小さければ,“予想外に面白かった”という感想を抱いたりします.そして,この時に抱くギャップが批評を書く際に大きく影響してきます.

そこで,作品の批評を書く際には,その作品に対する自分の意見を書く以外に,次のようなことを詳細に書いてみると面白い批評になるのかもしれません.

  • その作品に携わった人(音楽では,アーティストや作詞・作曲者など)をどの程度知っていたか,また,その作品を聞くまでどういった印象を持っていたのか
  • その作品を見てみよう(聞いてみよう)と思うに至った動機は何か
  • その作品自体に対して,どのような思い(≒期待)を持っていたのか(e.g., 音楽では,以前聞いたこのアーティストの曲が良かったから期待していた等)
  • その作品事態の批評(一応,メイン)
  • その作品を見た(聞いた)後,その作品に携わった人をどのような目で見るようになったのか(見直したとかがっかりしたとか.これは,不要かも)

私は,あまり作品に対しての批評は行わないのでアレですが,批評する機会があれば少しその辺りも考えてみようかなと思いました.