マナーへの権威付け

まずは鉄道会社が「携帯電話OK」とアナウンスすればよい。一時期苦情が来るが、時期に携帯電話使用が当たり前になる。禁止していても使う人はいるし、禁止しているからこそ「マナー違反」だと感じて腹も立つのだ。

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確かに,電車に乗るたびに聞く携帯電話使用禁止のアナウンスには辟易してきた感があります.そのアナウンスが不快なんですがとか天邪鬼な事を考えたりしますがそれは置いておいて.

残念ながら(?),恐らく携帯電話OKとアナウンスをしても,携帯電話使用が当たり前になるということにはならないような気がしますが,個人的には携帯電話OKのアナウンス,というか携帯電話に関するアナウンスをしないようにする事はいいことでは,と思います.それは私が,親玉(ここでは鉄道会社)はマナーに関する話題にはできるだけノータッチでいた方がいいと考えているためです.

場合にもよりますが,マナー問題も一種の価値観対立であると言えます.携帯電話使用に関しても,マナー違反だと不快感を示す人がいる一方,通常の会話と何ら変わりがないためかまわない,と考える人もいます.通常は,この価値観対立の中で,各々が考えて行動します.

ですが,ここで親玉が発言することによってそのマナー(ここでは電車内の携帯電話禁止)に一種の権威付けが発生します.親玉がそのマナーに正当性を与えてしまうことで,(多くの場合)最も極端な人(電車内で携帯電話を使用することは何が何でもダメ!)が水を得た魚のようにマナー違反を主張をしたりするようになります.その結果,携帯電話の使用に関して必要以上に気を使わなければならない,ということになりかねません.

電車内での携帯電話の使用はまったく問題ない,とは言いませんが鉄道会社のアナウンスについてはそろそろ一度考えてみても良いのではないかと思います.