慣れこそ最強の武器

自宅でパソコンを使わない若者が増えている。ケータイさえあれば、パソコンでできることが何でも手軽にできてしまうからだ。WordやExcelを搭載したケータイも登場、バカ売れ状態で、ノートパソコン市場を食っている。家庭の中からパソコンが無くなる日も近い!?

http://www.j-cast.com/2006/09/08002881.html

“フツー”の人の場合,通常はメールの送受信とWeb閲覧,仕事を含めてもWord,ExcelPowerPointしか必要としていないため,そういった人にとってPCはオーバースペックである,携帯電話でそれらのソフトが扱えるならそれで十分,とここにもイノベーションのジレンマが垣間見えますが,今回は少し別の観点から.

私が携帯電話をあまり使わない最大の理由が,あのインターフェースです.スペースが限られているため仕方のないことですが,キーボードのタイピングに慣れてしまうと携帯電話でのタイピングはまどろっこしくてイライラします.一方で,PCよりも携帯電話を先に触り,携帯電話のインターフェースに慣れてしまった人から見れば,先読み機能のないPCの変換機能やキーボードの良く分からないキー配置の方がイライラするのかもしれません.

2つのもの(ツール,ソフトウェア,etc)を比較するとき,どちらの方が良いか結論が出ない原因の一つに,議論する際に個人の経験が含まれているから,というものがあります.同じ機能を持つPCソフト(例えば,テキストエディタなど)の比較の場合でも,“慣れればこれが一番良い”という主張が良く聞かれ,下手をすると議論が泥沼化(宗教論争化)していきます.これと同じことが,携帯電話とキーボードのインターフェースにも言えるのでは,と思います.

あなたが,“そのツールが一番使い勝手が良い”と感じているのは,単にあなたがそのツールに慣れただけかもしれません.


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