可視化する居酒屋会議

井戸端会議の男 ver. in 居酒屋に対応する言葉が分からなかったのでそのまま.居酒屋では酔いも手伝っていろいろな話が聞けます.その8割位は愚痴など(知らなくても)どうでもいい話なのですが,たまになかなか興味深い話も聞けたりします.普段は,あらたまって高尚(?)なことをわざわざ語ったりしないような人でも,アルコールが入ると何らかのはずみで語りだしたりして,その話が結構興味深い話だった,とか.そういった話を聞くのが私が飲み会に参加する楽しみの一つであったりもします(なので,記憶が飛ばないことは最重要項目です:p).

以上,前置き.

なにをいまさら。ようは、夢打ち砕かれた新人か、そこから抜け出した2〜3年目が飲み屋でクダ巻いてよく言うたぐいの話。

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://anond.hatelabo.jp/20071105005919

Web上に記事を公開するための敷居がぐっと低くなったおかげで,これまでは居酒屋で酔ったときにしか聞けないような話が公開される機会がずいぶんと増えてきました.このような事実は,犯罪自慢を公の場にアップする馬鹿のようなネガティブな場面で指摘されることが多いのですが,今までは(それこそ居酒屋などで仲良くならなければ)なかなか引き出せなかった話が,Webという公の場で見られるようになったのは良いことだと思います.

ただ,一方で,やはり居酒屋会議の内容が可視化することによって生じる障害も*1あるように感じます.具体的な例は挙げられないのですが,全てのクレームに対処することが最善ではないでも触れたように,何らかの問題提起(≒クレーム)をした場合に,その問題提起が起こることが世界が正常に回っている証拠であるような類の話題が存在するように思います*2

そういった類の話は,居酒屋であればその場で(怒りを発散させて)終わるのですが,一旦Webに公開されて(しかも注目を集めて)しまうと多くの人がその問題(への議論)に対して必要以上にエネルギーを注いでしまいます.たとえ必要以上のエネルギーを注いだとしても,そこから何らかの新しい結論が得られた場合はまだ良いのですが,多くは何も得られることなく皆が消耗しきるまで不毛な議論が続きます.そのため,そういった類の話はWebで公開されずに居酒屋の中に隠されたままの方が良いのかな,と感じることがあります.

そうは言っても,ある話題が公の場に公開すべきか,それとも限られた空間にいる人の中だけで共有すべきかを判断することは非常に難しいです.なので,(blogなどの)書き手は取りあえずどんどん話題を公開していき,それが多くの人の目に入れるべき内容かどうかはニュースサイトやはてブなどのような編集者(編集システム)に委ねる,と言う方法が良いのかなぁと思いました.

*1:“今日はつい飲酒運転しちゃいました☆”みたいな事を公開する馬鹿が増えるという問題を除いても

*2:その(小さな)問題の裏には大きなメリットが隠されていたり,その問題に対する最善策は存在しないので次善策をとった結果生じてる問題であったり,と様々な場合があるでしょうが.