ディレクトリ型検索サービスはなぜ流行らないのか?

1990年代のインターネット黎明期,Yahoo! カテゴリ は Web サイトを検索する上で欠かせないサービスの一つでしたが,現状では Top ページから追い出されたどころか,どこに(Yahoo! カテゴリへの)リンクがあるんだろう?と言うレベルで冷遇されています.Googlehttp://www.google.co.jp/dirhp と言うサービスを提供していますが,あまり積極的には推し進めていないようです.さまざまな Web サービスのおかげで「タグを付ける」と言う行為はユーザの間にもだいぶ浸透してきましたが,これらのタグを用いて階層的な構造を作り検索精度を高めると言うような試みは上手くいっていません.

当初,私は,この辺のサービスが上手くいかない理由は「分類する方法が難しい(分類のためのアルゴリズムが確立されていない)」ためと考えていました.ユーザが検索するのに適当な大きさ(どこまで詳細なカテゴリを作成するのか)も母数によって大きく変わってくるので,数の増加とともに分類も動的に変えていかなければなりません.また,こうもり問題 などのように「どちらに分類して良いか分からない」と言うような事例も多く,そう言った種々の問題に対処できるようなアルゴリズムがまだ確立されてない為なのかなぁと漠然と思っていました.

・・・と言う話を,先日,酒を飲みながら @yut0u に振ったところ「多くの人は,そこまでの親切さは求めていないからじゃないか」と言うような反応が返ってきました.

ディレクトリ型検索サービスは,階層化が上手く言っていれば目的の情報へ辿り付ける精度は高まりますが,その分手間(具体的には,クリック数)が増えます.現状を見た場合,多くの人は Google のようなキーワード型検索サービスでも十分に目的の情報へ辿り付けており,ディレクトリ型サービスは「機能過多」に感じる事が多いのではないかと言うものでした.この指摘は非常に興味深く感じました.

パソコンに向かっている時は,何と言うか思考が固定化する傾向があるような気がします.プログラムのバグなども散歩しているときの方が原因に気づきやすかったりします.そんな訳で,「酒を飲む時間も必要だよ」と言う言い訳でした:p

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