批判や問題提起をする際のリンク方法

現在の Web は、「PV 至上主義」と揶揄される事も多いように、「良い反響だろうと悪い反響だろうとアクセス数(PV)さえ稼げればお金になる」と言う現実があり、それ故、読者の不満や怒りをわざと煽るような所謂「炎上」を狙った記事を投稿する人・組織が数多く存在します。こう言った炎上目的の記事に対して引用等の目的でリンクを貼って批判等を述べると、リンク経由で該当サイトへアクセスを流したり SEO 業界で言われる「リンクジュース」を与える事になるなど、相手(炎上目的のサイト)の思う壺になってしまうと言う問題があります。

私自身も、炎上させて PV を稼ぐことを目的としている(と思われる)Web サイトについては、ブログ、はてなブックマークTwitter 等を含めてできるだけ触らないように心がけてはいるのですが、あまり気にしていると何も書けなくなる、とか、問題提起としてやはり何か書いておきたいのような気になる事もあって、ブログ上ではそう言ったサイトへリンクを貼った上で何かを書く事もあります。

ここでは、そう言った「何か書きたいんだけど、でも、リンク先に PV 面での好影響(アクセスを流す、リンクジュースを与える、…)を与えるような事はできるだけ避けたい」と言う状況でのリンク方法について、これまで目にしてきたものをいくつか列挙してみます。

リンクしない

「リンクする方法」なのにリンクしないとはこれ如何に、と言う感じですが、特定の記事に対する批判ではなく何らかの事象に対して問題提起をしたいと言う事であれば、わざわざ炎上目的のサイトへリンクせずとも記事を作成できる場合もあります。

その記事で初めて触れられたような事象(時事ネタ)であれば難しいかもしれませんが、多くの事象については多かれ少なかれ別の誰かが似たような事を言っているもので、関連するキーワードで検索して資料を集め、それらの資料のみで記事を作成する事も十分可能だろうと思います。

rel="nofollow" を付与する

私が普段やっている方法です。リンクに rel="nofollow" を付与しておくと、Google 等の検索エンジンがリンク先を辿らなくなる(あるいは、検索結果の表示順を決める時などの評価指標から除外する)ため、「評価したくない記事にリンクジュースを与えてしまう」と言う問題を回避する事ができます。

一方で、これは人間(読者)には関係のない設定ですので、リンク経由でアクセスを流してしまうと言う問題は解決する事ができません。後述するような方法を用いて、もう少しきつい制限を行うかどうか悩ましいところではあります。

はてなブックマーク等のエントリーページへリンクする

以前からぽつぽつ見かける方法で、記事自体へリンクする代わりに対応する各種ソーシャルメディア(よく見かけるのは、はてなブックマーク)のエントリーページへのリンクを記載し、自分の記事から直接アクセスが流れる事を防ぐと言うものです。アクセス制御に関しては一定の効果が見込める(該当記事への実際のアクセス流入が減る)と思われます。

この際に注意すべき事は、この目的でよく使われる「はてなブックマークのエントリーページ」については、ブックマーク元の記事への発リンクに rel="nofollow" が付与されていないようなので間接的にリンクジュースを渡してしまう可能性があります。したがって、この方法を実践する際には、エントリーページへのリンクについても rel="nofollow" を付与する等の方法を併用する事が望ましいと思われます。

話が少し逸れますが、はてなブックマークに関しては、「炎上目的の記事に直接ブックマークすると手助けする事になるので、メタブックマーク(元記事のエントリーページをブックマーク)する」と言う主張をたまに見かけます。この方法に関しては、ワンクッション置く事で直接的なアクセス流入の軽減を期待できる一方で、該当記事を間接的にリンクしているページが 1 つ余分に増える事になってしまうので、トータル的に見てどちらの方がマシなのかと問われると微妙なラインだなぁと言う気がします。

Internet Archive 等のページへリンクする

最近、よく見かけるようになってきた方法です。

Internet Archiveウェブ魚拓 が有名ですが、Web 上には各種 Web ページを保存しておくための Web サービスと言うものが存在します。これらのサービス上の各ページへのリンクに関しては、これまで「既に消えてしまった情報(ページ)」あるいは「すぐに消えてしまいそうな情報」へのリンクを目的としている事例が多かったように記憶していますが、近年では、これに加えて「元記事へアクセスを流さない」と言う目的で(アーカイブ化された方のページを)リンクすると言う事例が増えてきているように感じます。

アクセスを流さないと言う観点で見れば、現時点では最強の対処方法だろうと思います。アーカイブ化された記事は元記事とは全然関係のない所に保存されていますし、簡単に確認した限りでは、ほとんどの広告は非表示になるようです(JavaScript に関わる部分が削られてる?)。また、Internet Archive に関しては、記事中に存在する全て(?)のリンクを web.archive.org 下のページへ書き換えてしまうようなので、間接的にアクセスが流入する事もなくなります。

一方で、こう言ったサービスについては「アーカイブする事を拒否する」と言う選択肢も提供されていますので(参考:Internet Archiveでの保存を拒否する方法)、こう言ったリンク方法が広まるとカウンター的にアーカイブ化を拒絶する風潮も広まってしまう恐れがあります。炎上目的のような記事を投稿しているサイトだけであればまだマシですが、変に広まって「将来的に残しておきたい情報までアーカイブ化できなくなる」ような状況になると多くの人にとって損かもなぁと言う不安も感じます。

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